hx4700バックアップバッテリ交換
2008年2月29日 2件のコメント
ちょっと前になるんですが、PocketPC hp iPAQ hx4700のバックアップバッテリを自前で交換してみたので、ここにご報告します。他の方のお役に立てれば幸いです。
あと、バッテリ交換には2ch hx4700スレ
HP iPAQ hx4700 Pocket PC(その12)
http://pc11.2ch.net/test/read.cgi/mobile/1197813973/
でかなり情報を頂きました。ここで御礼申し上げます。
【なんで自前でバックアップバッテリ交換しようと思ったか?】
hx4700のタッチパッドが突然故障しました。別にどこかにぶつけたりなどもしていません。が、壊れたのです。
今回も、浦安リペアセンタに送ったのですが、予想通り修理代が相当かかります。4万円也。日本hpはPDAの修理は実際には行っておらず、交換しかないのだそうです。つまり、今回は交換となるわけです。
ただ、その当時は新型iPAQ 200の情報も無く、hx4700に代わるマシンも無かったので、「まぁもうしばらく使うし、新しくなるからええやろ」と思って、修理代4万を出した次第です。
が、修理(交換)してすぐ、バックアップバッテリの警告が多発します。
ひとつ思いあたるのが、2chのhx4700スレとかでもありますが“修理再生品”の存在です。hpのリペアは壊れたhx4700を新品同様に再整備して再度出しているようなのです。ですから、今回はどうもハズレを引いたような感じでした。
で、1週間もせんうちにバックアップバッテリ警告では困るので、再度浦安リペアセンタ送りにします。
再度、交換されてhx4700が来たんですが、なんと3ヶ月でバックアップバッテリ警告が出始めました。
そこで確信します。
修理再生品は、バックアップバッテリは交換してへん!!
少なくとも、修理再生品は、バックアップバッテリが新品の個体か?そうでない個体の見分けがついていない
ということです。普通の客商売だったら、バックアップバッテリ警告で戻ってきた客に対しては、バックアップバッテリが新品の個体を割り振るでしょう(でないと、再度クレームになりますから)。が、それができないということは、“修理再生品”になると、どういう原因で修理されたものかの見分けがついていないと想定されるわけです。
これでは何度修理に出しても、すぐにバックアップバッテリがへばる商品が回されかねません。ましてやhx4700は発売から年月がたっているので、どの個体もそろそろバックアップバッテリがへばる頃なのです(笑)。
もちろん何度も修理に出すという大技もありますが、修理に出すたびに、1週間以上かかり、かつフルリセット(クリーンリセット)されてしまいます。これではオーナーが大変です。
WindowsMobile5にアップグレードしていたのもあり、実害はアラートの多発と、運が悪いときはバッテリ交換時に時計がリセットされる程度なので、とりあえず放っておくことにしました。
【2chでバックアップバッテリ情報?】
自力でやってみようか!と思ったのは、前述の2ch情報からです。
バックアップバッテリはVarta V6HRとのことで、サイズがぴったり同じのSR621SWとSR621Sというボタン電池に交換したらちゃんと動いた
との書き込みを見たからです。
前述のようにアラートが出るくらいしか実害は無いんですが、とにかく数が出るようになってきた(もう電源を入れると必ず)ので、なんとかしたいとは思っていました。
とはいえ、ネットで調べてみるとVarta V6HRはリチウムイオン充電池。なのに、SR621はボタン電池。最初に電池容量が多いときはいいが、少なくなったときに、hx4700の充電回路がどういう動きをするか想像できません。電池容量が少なくなると、当然hx4700は充電しようとするはずですから、電池に負荷がかかるのはまちがいありません。そう考えると、私はSR621交換には踏み切れませんでした。
ただし、交換作業自体はどうも簡単そうです。Googleで“hx4700 分解”とかで検索してみると、hx4700分解写真がいくつか出てくるのですが、どうも裏蓋を開けるだけで、すぐバックアップバッテリが見えそうな感じです。
そこで、なんとかVarta V6HRを入手して、自力で交換してみよう!と思った次第です。
【電池を手に入れるのが一苦労!】
まず、2chでも「どうも日本にはなさそう」と書いてあったVarta V6HRを入手する必要があります。
Vartaのサイトにあった、V6HRのデータシート
http://www2.varta-microbattery.com/en/mb_data/documents/data_sheets/DS55996.PDF
確かにGoogleで探してみてもV6HR自体を売っているサイトは見当たりません。
hx4700スレの助言に従って稲電機にメールで聞いても、さすがにこの電池は売っていないとのこと。
が、ここでまたhx4700スレでいい助言が!
「expansys.jpで売ってるじゃん!」
expansys.jp
http://www.expansys.jp/
ここは私もよく知らないサイトでした。Varta V6HRではなく“hx4700バックアップ電池”で売っていたのです。あぁ頭が固い私…。結構落ち込みました。
とりあえず、「最速で2/11に発送」とあったので速攻オーダーしました。
よく見ると、“PocketPC Techs Products”とどこかで見たマークがあるじゃないですか。“PocketPC Techs(PPCTechs Inc)”
は私がiPAQ h2210のサイドグリップを買ったところです。まさか…と思ってPPCTechsのサイトを見てみる(hx4700 BachupBattery)と
あるやん
これでまた落ち込みました。
あぁ…完璧に探したはずが穴だらけ…。
こちらは、在庫在りっぽかったので、速攻注文。
その後、PPC Techsは「バックオーダーになったので、最速で02/25発送」となんか怪しいことを言って来ました。だったら最初から在庫無しと言えよ…と思うのですが、そんなことを言い返せる英語力は私にはありません(笑)。
結局expansys.jpが予定通り02/11 FedEx発送で翌々日に日本に到着しました。
とはいえ、今expansys.jpの該当ページを見てみると、“在庫無し。要相談”とのことで、どうもぎりぎりセーフだった感じではあります。
【電池が到着!!】
前書きが長くなってしまいましたが、とりあえず電池交換してみましょう。
WindowsMobile5でバックアップバッテリが不足してくると、こういうエラーが多発します。これがウザい。逆に言うと、これ以外の実害はあまりありません。たまに、稼動用(バックアップではない)バッテリ交換時に、時計がリセットされることくらいです。
hx4700をバラすのに必要なトルクスレンチ。私は秋葉原のヒロセテクニカルで\1500程度で買いました。マイクロドライバーでもいけそうですが、ネジ穴をつぶすのが怖いので、私はトルクスを買いました。
expansys.jpから届いた荷物。なんと、A4サイズ。「何でこれほどでかいの!?とびっくり。データシートでは超小型電池のはずなのに。」
中をあけると1/4くらいの袋が…。いかに小さくなったかは、hx4700と比較してもらえればわかります。
さらに中に滅茶苦茶小さい電池が1個だけ…。なんか反エコロジーな包装でしたが、FedExに載せるためには仕方ないんでしょうね。1円玉と比べてみました。普通のボタン電池と比べても小さい部類に入ります。これが充電池なんですから…。
型番はVarta V6HRです。
【電池交換自体は楽勝!】
まず、トルクスで四隅のネジを外します。確か、T6でうまく回りました。
先に、電池(稼動用電池)も外してしまいましょう。
画像の左下隅のネジだけは“封”がしてあります。これを切ると保証が効きません。とはいえ、前述の理由ですから、修理してもらってもバックアップ電池がへばった“修理再生品”しか来ませんから…。
封の外し方は、トルクスで力をかけるだけでいいです。
こんな感じにトルクス型に封が抜けちゃいます。トルクスを押し込んで回して、とっととネジを外してしまいましょう。
ネジの先に封が残ったりすることがありますが、後ではめる時に困るので、封は捨ててしまいましょう。
ネジを外した後の図。
封がまだ残っていますが、こんな未練がましいことをせずに、とっとと捨てたほうがいいです。私は後でこのままネジを締めようとしてドツボ踏みました…。
本体はこうやって外すと外れます。
hx4700裏蓋を外した図。
もうバックアップ電池が見えますね。赤矢印で指したところです。
バックアップ電池は5つの小さい爪で固定されています。
マイクロドライバーがあれば、外すのが便利です。私はこうやって外しました。
外したバックアップバッテリと新品のバックアップバッテリ。型番が同じで一安心です。
右が新品です。外したほうは明らかに膨張しているのがわかります。
新品のバッテリは力で押し込むだけで簡単に入れられます。
裏蓋のはめ方です。
まず、黒いプラスチック部以外をはめ込みます。
黒いプラスチック部は、外側を支点にしてはめ込むことができます。
プラスチック部はめ込み完了。
これであとはトルクスネジを締めるだけです。
ネジを締めたら早速稼動テスト。
バッテリ状態を見ると、バックアップバッテリが50%です。バッテリが痛んでいる時は、バックアップバッテリは0%か100%のみしか出ませんでしたから、うまくいっているように見えます。
しばらくほっておくと75%になりました。
その後、ずっと1週間以上使っていますが、全く異常ありません。交換は成功したようです。
WindowsMobile5なので、これまでのメモリ内容も保持されたままです。消えていません(時計はリセットされましたが、ActiveSyncで同期したら、PCの時刻に合わせて時刻修正されました)。
【終わりに】
とりあえずバックアップバッテリを新品にすることは成功しました。はっきり言って、電池入手の方が大変です。封が外れてしまうこと以外は、トルクス、マイクロドライバーさえあれば誰でもできそうな感じです。
ということは、
日本hpでもできる!
と思うんです。
私は幸いhp carepack(定額延長保証)の契約をしてないからよかったようなものの、carepack契約していたら、封をつぶすのはかなり勇気がいったと思うのです。
本来、安心を買うべきcarepackが逆に不安要因になっては意味がないと思うのですが、いかがでしょうかね?>日本hp
それとも、carepackユーザーには、バックアップ電池の見分けがつかない修理再生品じゃなくて、ちゃんと新品が行ってるんですかね?だったらまだましなんですが…。
そろそろ、次のiPAQ 200が視界に入ってるんですが、今回のことを考えるとcarepackに入ったほうがいいか、入らないほうがいいか迷いどころです。
これまでもよくPDAを落としてきたので、今度はcarepackに入ったほうが無難とは思ってるんですが…。